3階東病棟では小児科と救急科の患者が入院しています.
 
 小児科では新生児を除く小児全般の診療が行われます.大人であれば発熱や体調不良であっても体力があり,食べ方や食べ物などを調整することで栄養補給が維持できますが,小児では発熱や咽頭痛,口内炎などで容易に食事摂取量が低下し栄養不足,脱水などに陥ります.疾患に加え成長の過程も様々ですので形態や量,時には嗜好に合わせたメニューへ変更し低栄養の予防,栄養状態の改善に取り組んでいます.

 救急科には事故や窒息,中毒症など様々な理由で入院されます.入院直後は食事が食べられない時期もありますが急性期を脱した患者には早期に介入し低栄養の予防,栄養状態改善に努め,可能な限り元の生活に戻れるよう取り組んでいます.

 また日々のケアを行う看護師はもとよりリハビリを担当している理学療法士,言語聴覚士,作業療法士,薬剤師への相談など管理栄養士だけでは解決が困難な問題も多職種との情報共有で解決を目指しています. 

タイムスケジュール

8:30始業・ICU/HCUカンファレンス
9:15担当病棟訪問
10:20食事変更
10:30カルテ入力業務・栄養指導など
12:30休憩
13:30病棟訪問・カルテ入力業務・栄養指導など

アレルギー負荷試験

 当院では幼児~学童期のお子さんを中心にアレルギー負荷試験を行っております.

 日本では特にアレルギー症状が多く見られる7品目「乳,卵,小麦,そば,落花生,えび,かに」が特定原材料として指定されています.近年は食の多様化により以前はあまり食べる機会の少なかったものが一度に多量に摂取されたり,食べる時期が早まったりするなどしており新たに「クルミ」が特定原材料に加わることが検討されています.

 以前は疑わしきは摂取せずとされ,乳アレルギーでれば牛肉も避けるという風に関連するものを避けるような食事療法が行われていました.しかし近年はアレルギー食品であっても必要最小限の除去とし不要な食事制限を行わないよう変化しています.しかし自己判断で摂取してしまうとアナフィラキシーショックを起こす事もあり大変危険です.アレルギー食品の摂取を検討している場合は医療機関で適切な方法で安全に食物負荷試験を行い許容量を確認しながら行いましょう.管理栄養士は医師の指示のもと栄養指導を行い,家族の不安と負担軽減,お子さんの豊かな食生活,発育を支援して参ります.