平成28年度 都城市郡医師会病院 病院指標

当院ではDPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた7項目の指標を作成し情報公開を進めております。
具体的に、DPC病院が情報公開するのは下記7項目です。
 ※DPC(Diagnosis Procedure Combination)とは、医師が決定した主病名に基づき、手術・処置の有無、
   重症度等により細かく分けられた診断群分類によって1日あたりの定額の点数から入院医療費を計算する制度です。
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
指標の主な定義
・平成28年度(平成28年4月1日~平成29年3月31日)中に当院の一般病棟を退院された患者さんのデータを集計しております。
・集計対象患者は、医療保険を使用された患者さんのみを対象とし、自動車賠償責任保険や労災保険、自費等は含めておりません。
 入院後24時間以内、又は、生後1週間以内の死亡等は集計対象外としております。
・平均年齢は、最初の入院日時点の年齢を基準としております。
・患者数が10未満の場合は、-(ハイフン)で掲載しております。
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 589 115 80 112 201 374 853 889 1024 337
当院は、地域の中核病院として、幅広い年齢層の患者さんを診察しています。特に60歳以上の患者さんの占める割合が6割を超え、症状が比較的重症になりやすい高齢者の入院が多くなる傾向にあります。
小児期の患者さんが多くなっている理由として、当院が小児救急に積極的に取り組んでいること、都城夜間急病センターを併設している環境体制が理由に挙げられます
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 370 3.11 3.06 1.08 68.76
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 90 8.98 4.71 2.22 69.64
050030xx97030x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1 なし、1あり 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 75 19.67 16.39 4 67.68
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 64 19.3 17.95 18.75 79.58
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1 なし、1,3あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 55 16.6 11.38 18.18 81.35
循環器内科で最も多い症例は、狭心症などに対する治療前・治療後の心臓カテーテル検査のための入院で、
2番目に多いのは狭心症などに対する心臓カテーテル治療のための入院となり、
3番目に多いのは急性心筋梗塞に対する心臓カテーテル治療のための入院です。
狭心症や心筋梗塞の症例は循環器内科全症例の約5割を占めます。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 6あり 定義副傷病 なし 49 4.84 4.41 0 69.14
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 40 7.6 5.6 0 28.13
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 12.56 11.06 17.65 78.26
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 6あり 定義副傷病 なし 33 3.76 4.48 0 68.61
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 26 14.42 7.61 0 60.19
外科で最も多い症例は大腸癌に対する化学療法を行う症例です。計画的な短期入院の繰り返し症例も含まれています。
2番目は虫垂炎に対する虫垂切除術を行う症例
4番目は大腸癌に対する結腸切除術を行う症例が多くなっています。
5番目は胆石性胆のう炎等に対する腹腔鏡下胆のう摘出術を行う症例です。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 53 14.64 16.54 83.02 71.68
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 52 16.6 19.35 86.54 68.75
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 47 11.34 9.87 27.66 76.55
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 31 13.1 16.73 54.84 71.32
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 1あり 発症前Rankin Scale 0、1又は2 26 14.88 18.76 57.69 75.04
脳神経外科では、脳卒中の急性期病変、特に脳梗塞の入院が最も多くなっています。
ほとんどの症例の場合には、発症24時間以内に入院することが多く、脳梗塞に対しエダラボン(脳保護薬)を使用する症例が最も多くなっています。
また、平成28年度より脳梗塞は発症日や入院時の意識状態、併存傷病の有無などで診断群分類が詳細に分類されているため昨年とは患者数等の表示が変更されています。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 33 18.21 21.25 42.42 83.58
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 32 3.5 3.64 3.13 56.28
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 22 8.68 7.52 18.18 58
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 21 15.05 12.43 23.81 78.71
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 20 7.65 9.87 25 61.4
救急科は様々な疾患に対応するため処置や合併症で細分化されるためDPCでは統一されたDPCコードが出にくい傾向となっています。
そのため最も多い肺炎の症例についても全体の割合から見ると1割程度となっています。
また救急科はDrカー、Drヘリ症例の一次受け入れも行い必要があれば他科にコンサルトを行います。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 85 5.87 6.02 0 0.74
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 76 5.96 5.79 0 3.67
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし 61 5.07 5.5 0 2.02
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし 54 6.22 6.09 0 1.7
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 51 6.86 6.42 0 3.43
小児科ではマイコプラズマやRSウイルスなどによる肺炎や急性気管支炎などの呼吸器感染症の症例が多くなっています。
そのほかウイルス性腸炎、インフルエンザ、喘息などの入院が多くなっています。
平均在院日数についても全国平均とほぼ同じくらいの日数になっています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 39 29.18 27.63 53.85 81.36
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 19 14.63 5.49 0 39.21
160760xx97xx1x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 あり 10 24.3 10.63 10 70.1
160740xx97xx1x 肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 定義副傷病 あり 10 37.4 16.35 10 71.1
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし 10 32 20.57 30 68
整形外科では大腿骨近位骨折で手術を行う症例が最も多く2番目3番目に多い前腕の骨折も手術を要する症例となっています。
3番目の診断群分類は前腕の骨折に手術を要しかつ骨粗鬆症を合併する症例が含まれています。
そのほか上腕骨骨折に対する手術を行う症例、胸腰椎圧迫骨折による入院などが多くなっています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 34 5.41 5.94 0 53.03
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし 12 11.83 8.78 0 78.58
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) その他の手術あり 手術・処置等1 なし 12 3.67 5.11 0 25.25
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり - - 6.76 - -
100100xx97x1xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2 あり - - 49.25 - -
形成外科では各部位の軟部腫瘍等の良性新生物に対する腫瘍摘出術を行う症例が多くなっています。
また2番目に多い診断群分類にもあるように悪性腫瘍に対する手術にも対応しています。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 12 22.17 12.84 33.33 64.83
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし - - 17.95 - -
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2 なし - - 22.67 - -
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。)(末梢循環不全なし。) 手術なし 手術・処置等2 1あり 定義副傷病 なし 85歳未満 - - 14.61 - -
110280xx02x1xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2 1あり - - 37.06 - -
内科では慢性腎臓病による入院の症例が多くなっており内科全症例の約3割を占めます。
そのほか2型糖尿病やネフローゼ症候群などの入院が多くなっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 17 - 14 26 - 1 7
大腸癌 13 - 18 66 46 1 7,6
乳癌 - - - - - -
肺癌 - 1 7
肝癌 - - - - - - 1 7,6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
発症例数が多いとされる5大癌(胃癌・大腸癌・乳癌・肺癌・肝癌)の平成28年度の患者さんの人数を、初発(UICC TNM分類)・再発に分けて集計しています。
Stage分類とは、UICC(国際対がん連合)が定めた腫瘍の分期分類で、T(原発腫瘍の広がり)・N(所属リンパ節転移の有無と広がり)・M(遠隔転移の有無)を評価し、それを指標に癌の進行度を表したもので、治療前に得られた情報に基づきます。
当院は、胃癌・大腸癌の患者さんが多く、手術や化学療法など患者さんの状態に合わせた幅広い治療を行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 45 14.96 75.27
重症 31 18.16 80.23
超重症 15 25.73 81.4
不明 - - -
平成28年度の成人(20歳以上)の肺炎患者さんについて、重症度別に患者数・平均在院日数・平均年齢を集計したものです。
市中肺炎とは、普段の社会生活を送っている中で羅患した肺炎をいいます。
成人市中肺炎は、高齢になるほど重症になることがわかります。平均在院日数は、重症になるほど長くなることがわかります。

重症度は、「尿素窒素(BUN)」「動脈血酸素飽和度(SpO₂)」「血圧」の結果、及び「意識障害」「免疫不全状態」「肺炎重症度規定因子」を基準に沿って評価し、その結果を合算したもので、評価値が高いほど重症となります。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 238 16.42 76.3 66.01
その他 15 15.07 72.2 4.74
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 24 5.63 74.08 0
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
脳梗塞(I63$)に分類される症例の割合が高く、特に発症日から3日以内の急性期脳梗塞が割合の多くを占めています。急性期脳梗塞の患者さんの平均年齢は76歳で後期高齢者の方が多くなっています。平均して15日程度の入院期間で急性期加療、リハビリを行い、自宅もしくは施設に帰られるか、半数以上の方が継続リハビリの為、後方支援病院に転院されています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 68 9.28 8.03 1.47 62.43
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 35 2.37 21.09 14.29 80.17
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 31 1.06 1.77 0 64.97
K6335 鼠径ヘルニア手術 28 2.75 5.18 3.57 58.93
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 22 0.41 5.55 0 30
外科で最も多い手術症例は胆嚢結石や胆嚢炎に対して行われる胆嚢摘出術です。腹腔鏡下で行っています。
次に多い手術は内視鏡的胆道ステント留置術です。胆管腫瘍や結石で胆汁の流れが悪くなり、黄疸や胆管炎になっている症例に対して胆管の出口から内視鏡を用いてステントを挿入して胆汁の流れをよくする手術です。
 
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 129 4.67 7.67 3.1 69.88
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 84 0.38 22.21 7.14 67.82
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 50 5.72 11.82 24 79.66
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 36 0.17 14.14 2.78 71.5
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 22 1.27 6.95 0 73.77
循環器内科で最も多い手術症例は、心筋梗塞や狭心症などに対する経皮的冠動脈ステント留置術や、経皮的冠動脈形成術といった心臓カテーテル治療です。緊急で行う場合や検査と同時に行う場合、検査から日数を空けて行う場合、検査後一旦退院してから再入院して行う場合など、患者さんの状況に合わせて手術を行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 42 5.95 25.74 57.14 74.12
K0732 関節内骨折観血的手術(手) 等 20 7.8 32.15 25 61.55
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 17 4.82 38.65 41.18 80.18
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 16 2.56 20.63 25 42.56
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 等 15 4.33 36.73 13.33 59.6
整形外科で多い手術症例は骨折観血的手術です。骨折観血的手術は、ギプス固定では治癒が難しい複雑な骨折や重度の骨折、関節周辺を骨折した場合に施す外科手術のことで平成28年度は大腿骨と前腕の橈骨部の骨折に対する手術が多くなりました。
次に多い手術は人工骨頭挿入術です。大腿骨の骨頭を取り出し、人工骨頭という人工物(金属性)に入れ替える手術です。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 等 45 0.58 9.82 33.33 79.78
K178-4 経皮的脳血栓回収術 19 0.11 13.21 68.42 73.95
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 18 1.94 18.33 38.89 62.22
K6101 動脈形成術、吻合術(頭蓋内動脈) - - - - -
K1781 脳血管内手術(1箇所) - - - - -
脳神経外科で最も多い手術症例は、慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術です。緊急手術となる場合が多くなります。術後は早期に症状が改善し7割近くの方が自宅または施設に退院されます。
次に手術症例は、超急性期脳梗塞に対する経皮的脳血栓回収術です。脳梗塞による神経障害の進行を防ぐためにカテーテルを用いて脳血栓の除去を行います。
次に多い手術症例はくも膜下出血や、未破裂動脈瘤に対して行う手術です。この手術には2つの術式があり、開頭手術を行い動脈瘤の根元にクリップをかける脳動脈瘤頸部クリッピング術と、開頭手術を必要としないコイル塞栓術(脳血管内手術)があります。患者さんの状態によって適切な術式を選択しています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 等 29 0.86 3.72 0 54.97
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 13 0.77 9.46 0 77.69
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4cm以上) 10 0.8 2.1 0 22.9
K0302 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(足) 等 - - - - -
K013-22 全層植皮術(25cm2以上100cm2未満) - - - - -
形成外科で多い手術症例は、皮膚悪性腫瘍切除術や様々な大きさの良性腫瘍の切除になります。これらの手術以外にも四肢の神経・血管損傷に対する神経縫合術や切断手指再接合術、熱傷や皮膚欠損に対する植皮術などを行っています。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
K083 鋼線等による直達牽引 - - - - -
K0134 分層植皮術(200cm2以上) - - - - -
救急科では、交通事故や転落による骨盤骨折や臓器損傷の出血時に行う血管塞栓術、消化管出血を内視鏡を使用して止血する内視鏡的消化管止血術を行っています。気管切開術は、気挿管が不可能な場合や長期にわたって挿管が必要な場合に行っています。
その他、急性病態に対する手術を行っています。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的) 等 11 0.27 2.27 0 1.18
K300 鼓膜切開術 - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
手術が必要な症例(虫垂炎など)は外科領域の診療科に依頼して実施しているため、当院の小児科の手術症例数は少数になっています。
小児科で多い手術症例数は腸重積症に対する腸重積整復術です。当院ではおもに、チューブを肛門に挿入し、空気の圧力で腸を戻す空気整復法を行っています。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 - - - - -
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) - - - - -
内科で最も多い手術症例は内シャント設置術です。腎臓の機能が低下し、血液透析が必要となった時に行う手術です。針の刺しやすい静脈は血流が弱いため、動脈と静脈をつなぎ合わせて、動脈の強い流れの血液を一部静脈に流すことで、透析に必要な血液を静脈から取り出せるようにします。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 13 0.28
180010 敗血症 同一 28 0.61
異なる 17 0.37
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 38 0.83
異なる - -
感染症および合併症の発生率を示したものです。
播種性血管内凝固症候群ではDPC病名と入院契機となった傷病名が異なり、様々な原因から播種性血管内凝固症候群に至ったものと思われます。敗血症の入院契機となった傷病名と同一症例が多いことからも、当院が二次救急医療指定病院として、合併症のみならず、入院時からの重症な症例を多く扱っていることが分かります。
手術・処置の合併症でも入院契機となった傷病名と同一症例が多くなっています。その内訳は冠動脈ステント留置後再狭窄、吻合部狭窄、術後創部感染、透析シャント閉塞などで0.83%となっています。また当院は二次救急医療指定病院として他の医療機関からそのような症状になった症例の受け入れも行います。
手術・処置の合併症は治療を行う過程でやむを得ず望ましくない症状や状態が発生した症例などを示しています。正しい診療を行っていても患者さんの容態や症状によっては、予期できない症状が出ることがあります。
これらについては事前に十分に説明した上で発症が最小限になるように努めています。
更新履歴
2017/09/30
平成28年度 DPCデータによる病院指標公開